2012年栗の履歴


(1) 結果樹面積は2万1,000haで、前年産に比べて400ha(2%)減少した。

 

(2) 10a当たり収量は100kgで、前年産に比べて12%上回った。

これは、開花期の天候に恵まれ、作柄の悪かった前年産に比べて結毬数が増加したこと等による。

 

(3) 収穫量は2万900t、出荷量は 1万5,300tで、前年産に比べてそれぞれ1,800t(9%)、1,500t(11%)増加した。

 

(4) 都道府県別の収穫量割合は、茨城県が24%、熊本県が15%、愛媛県が 9%となっており、この3県で全国の約5割を占めている。

 

(農林水産省より 平成24年産西洋梨、かき、くりの収穫量及び出荷量 平成25年4月9日公表)

 

当社の意見として

 

 茨城県の栗の収穫量は平成23年度4,970t 平成24年度5,090tと公表されていますが 当社としては平成23年度より不作でした。平成23年9月の台風、遅い春、5月の降雹、6月の台風、夏の高温少雨。これだけ悪い要因があったらまともに収穫できるわけない。

 

 茨城県園芸研究所より より詳しく「本年の茨城県におけるクリ作況」が報告されています。(下記)

 こちらが、平成24年の茨城の栗の様子がよくわかります。

1.本年の茨城県におけるクリ作況


茨城園研圃場調査

品種

発芽期

展葉期

開花期

収穫期

10a換算収量(kg

1果重
(g)

障害果率(%)

雄花

雌花

総収量

健全果

裂果

虫害果

病害果

 

 

 

6/15
(
1)

6/7
(1)

9/6
(4)

 

 

 

 

 

 

丹沢

4/13
(2)

5/3
(5)

6/22
(
3)

6/15
(
1)

9/14
(5)

419

240

24.4

24.1

7.4

6.3

 

 

 

7/1
(
3)

 

9/22
(6)

平年比
95

平年比
75

平年比
104

平年比
162

平年比
82

平年比
182

 

 

 

6/15
(
±0)

6/5
(-1)

9/30
(
5)

 

 

 

 

 

 

筑波

4/12
(+3)

5/3
(
6)

6/22
(
2)

6/13
(-1)

10/8
(
6)

136

82

25.6

1.9

45.0

6.4

 

 

 

7/2
(
3)

 

10/17
(
9)

平年比
31

平年比
24

平年比
96

平年比
47

平年比
278

平年比
138

 

 

 

6/18
(
3)

6/8
(
1)

10/8
(
6)

 

 

 

 

 

 

石鎚

4/13
(+1

5/5
(5)

6/24
(
3)

6/15
(
±0)

10/13
(
4)

134

74

25.1

6.1

46.9

1.2

 

 

 

7/4
(
3)

 

10/24
(
9)

平年比
30

平年比
20

平年比
118

平年比
230

平年比
257

平年比
47

注1)カッコ内は平年値(過去10ヵ年平均)との差異で、+:遅れ、-:早まりを示す

注2)殺虫剤散布は、「丹沢」:7月上旬・8月中旬、「筑波」:7月上旬・8月中旬、「石鎚」:7月上旬

 発芽期および展葉期は平年より遅れ、また5月5日の降雹により新梢が折られる被害もあった。その後の気温(5~6月)が比較的高く推移し、雌花の開花期はほぼ平年並みであった。1枝当たりの雌花数は平年より多く、初期の着毬が多い傾向であった。しかし、6月19~20日に台風4号の上陸により、結果母枝の折れによる被害もあった。また、台風通過がちょうど開花期に当たり、受粉条件が悪くなった可能性があり、結果的に1毬当たりの果実数が平年より若干少なかった。

 生育期の気温は7月下旬~9月が非常に高く、また降水量は7月下旬から8月が非常少なく、高温・干ばつの気候であった。これにより、収穫期はいずれの品種においても非常に遅くなり、収穫始・盛で平年より4~6日、収穫終で6~9日で遅く長い収穫となった。一方、8月中旬頃より、クリイガアブラムシの発生が見られ、落毬や若はぜ果が多かった。早生品種「丹沢」では被害が少なかったが、ほとんどの品種で収量は平年より少なく、特に「筑波」「石鎚」など中生~晩生品種で収量低下が顕著であった。併せて、モモノゴマダラノメイガの多発生による虫害果が非常に多かった。9月30日~10月1日に台風17号の上陸により未成熟毬の落下なども収量が少なかった一因であるが、樹高を低く管理している樹では、比較的落毬は少なかった。1果重は、「丹沢」「石鎚」では平年より大きかったが、「筑波」など多くの品種では平年より小さかった。9月上中旬の高温により、昨年問題となった品質不良果の発生が懸念されたが特に報告はなかった。しかし、品種により鬼皮が褐変・黒変する果実が散見された。

2.本年のクリ栽培上の課題


① 複合要因による収量の低下

② 高温による収穫期の遅延

開花直後と成熟後期の一定期間の平均気温が開花から収穫までの日数を左右します。